2010年 04月 06日
おいらのビアンキに付いているRSTのサスペンション。 もともと新車ではないのでレストアする時に動きが渋かったから分解しようとしたのですが どうやって抜くのかわからず、上蓋を取ってからスプレーグリスを吹いただけでした。 今回天地を逆さまにしてハンドルに足を乗せて引っ張ってみましたが 抜けるようなそぶりはありませんでした。 水の侵入についても水をかければすぐに浸透するようにも見えないので ダストブーツやパッキンが劣化してひびが入り シトシトと長い時間雨に当たっていた可能性があるのかとおもいます。 設計上も侵入しないようにしたつもりがゴムの劣化で防水性が落ちていたのでしょう。 +++++++++++ 次に番組の映像がネットでアップされていたのを拾って眺めてみました。 まず本体の状態。 これを見て最初にみんなが驚くのは無理ないとおもいます。 しかしなにせあのやらせのTBSですから何らかの脚色も疑りたくなるところ。 最初からあるストーリーを作って視聴者が驚くような番組に仕上げていることもありえる。 というわけでもっと細かく見ていくにつれて どうやって外れたのか不思議になってくるんですね。 下の図面はサスペンションの構造。 これだけではやはりすぐに抜けそうにおもいますが、 しかしバネはいつ破断したのでしょう? そこでこのスプリングの写真に注目。 破断した箇所は水に漬かっていた底の方になるはず。 もう少し拡大してみると・・・ この破壊断面が鋭利になっておらず底に残ったのは腐食で丸くなっていますよね。 ということは破断した時期は抜ける事故のはるか以前に起きていて 破断したまま使っていてこの事故当時にはすでに折れた状態だった可能性が大きい。 映像は片方ですがわざわざ前から切れていたバネを写すというのもありえないから 両方とも同じ状態にあったのだろうと思われます。 つまりテレビを見てスプリングが切れた瞬間に抜けたと思ったなら、 それは視聴者が誤解するような編集をしたかと考えられる。 そうなると金属同士が当たるカチッとかカチャという異音がするとおもうのだが 水が入っていてわからなかったのでしょうか? また水があれば水が圧縮され、これまた感触がおかしくなるのではないでしょうか? もしこの時におかしいと思って使用を止めていたら事故にはならなかったはず。 それとも音はしてたけど使い続けていたという可能性が大きい。 ++++++++++++ さらにこのサスペンションが同時にアウターチューブから抜け出すタイミングというのも どうしてもふつうに起こるとは考えにくい。 破断したスプリングの大部分はインナーチューブに付いたままの状態で、 それがなにもないような平坦な道でいきなりふわっとなったという証言です。 しかしそんなことがあるのでしょうか? 先に見たようにスプリングはその時に切れていたとおもう。 だから切れた瞬間に持ち上がったのだと考えると間違えてしまいます。 別の理由で持ち上がったと考えられます。 そこで抜けたあとのフロントサスを見てみましょう。 これはずいぶん酷く変型していますねー 左のインナーチューブが路面に強くぶつかった可能性があります。 同時にヘッドのベアリングが露出するまでにアヘッドステムが持ち上がったのでしょう。 ずっとハンドルを持って離さず本人の体重がかかったという跡ですね。 しかし問題は上より下の部分がおかしい。 どうなったのかを見ると・・・ アウターチューブの断面を見て下さい 壊れているように見えませんか? ふつうは丸くなっていますよね。 ということはスポッって抜けたのではないのでしょう。 で、よく注意すると左右のチューブを繋ぐブリッジアームが見当たりません。 どこにいったのでしょう? 下の写真のRSTのように、フロントサスならねじれないためにあるはずです。 ということで証言には重要な何かを語っていないのではと疑らざるをえません。 いったいどうやってサスのブリッジアームを破壊してまでして チューブが抜けたのかが疑問です。 ブレーキケーブルもありますしね。 +++++++++ 自転車のプロの方の意見も参考にしました。 これを読んでおいらも書くことにしました。 http://openadrawer.blog122.fc2.com/blog-entry-66.html
by anbsakura
| 2010-04-06 22:50
| BICYCLE
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