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2007年 01月 27日
生産の源流にさかのぼって自転車を見る
プジョーのことで中国関連を検索していたら少し考えさせられることがあった。

我々ユーザーというのは消費地という川下で製品(商品)に接する。
その川上にどんな変化が起こっているかという情報はほとんど入ってこないものだ。
あいかわらず同じように店頭に並んでいるのを見てるだけだ。

近年台湾が自転車の生産では大きなウエイトを占めていたのは
自転車を趣味とする人は多くの人が知っている。
ところがすでにそれも過去になろうとしてしている。
最近中国が台湾よりも大きな生産基地になっている変化の中身を知らない。
単なる粗悪な自転車というくくりで終わっていないだろうか。
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中国は非常に沢山の企業群が存在し、さらにいくつかの生産地に分かれている。
現在中国は世界の自転車工場となっており、
2004年には生産約7972万台、完成車輸出約5175万台と、
生産量・輸出量ともに世界一なっている。

それは台湾とか日本の企業が結びついてきているからでもある。
実は中国の自転車というのにも差があるということだ。
一括して中国製というが、中国人に言わせればその中でも違いがあるのだ。
その中で日本などに輸出されるのは“高級品”である。

単に中国企業が造るだけでなく日本や台湾がオミットしてきている。
知らなかったがシマノは中国に昆山、上海、天津と3つも生産地がある。
最も中国に進出している自転車部品メーカーといえる。
それでハブダイナモとか変速機にシマノが標準だったのかがが理解できる。
あれは中国で生産された部品であったのだ。

台湾のジャイアントや部品メーカーも中国に進出している。
そこから日本のメーカーが中国で調達する。

ブリヂストンはブレーキのアスベストで回収騒ぎになったが、
つまりあれは中国工場で生産された自転車だったということなのだ。

そういうように以前のように中小の商社がどこかの安い自転車を仕入れて売るー
という形態がかわりつつあるのだ。
中国でも台湾、日本が関わっている生産工場の自転車が輸出されるというわけだ。
生産地だけでは捉えきれないアジア化という現象が起こっている。

こうなると「中国製」というよりも、いわば「混血車」と言っていい。
これをどう真贋(しんがん)すればいいのか、
その性質(特徴)というのはこれから何年か経ってみないとわからない。

by anbsakura | 2007-01-27 21:51 | BICYCLE


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